川上未映子さんのエッセイ
2011年 04月 01日
インターネットや新聞やテレビで、いろいろなニュースや文章を目にしては、
涙することが多いです。
私が泣いたって仕方が無いのでありますが…
日本経済新聞の夕刊は、楽しみにしている連載記事が多く、朝刊よりも楽しみだったりするのですが、2週間ほど連載記事はお休みでした。
そして、楽しみにしている連載の一つ、曜日毎に書き手が変わるエッセイの「プロムナード」が今週から復活しました。
木曜日は川上未映子さん。
実はこの方、「乳と卵」芥川賞受賞作は、いまひとつかなーと思ったし、
他の詩の本も、タイトルがなんだかなぁと思うし、
テレビのインタビューでお話されている様子も、
自意識過剰の大阪弁の不思議ちゃん
(同じく大阪弁の不思議ちゃんに「梅佳代」さんもいらっしゃいますが)
って、感じでいまひとつ好感が持てなかった。
でも、「ヘブン」を読んでちょっと見る目が変わった。
その感想はこちらから
そして、日経のエッセイは、毎週毎週すっごく楽しみになるくらい
面白いの~~~。
ヘブン以外の作品も読みたくなったわよ。
そんなところで、この災害と連載のお休み。
お休み開け、川上さんはどんなことを書かれるのだろう?と楽しみにしていました。
そして、昨日の夕刊。
「すべての後に残るもの」
は、切り抜いて取っておくわ!
っていうか、いままでの全部スクラップしておけば良かったと思っているんだけど、そのうち出版されるかな。
なんか、“非”被災者ばかりが喜んでいる
応援イラストとか応援歌とか、応援画像とか、
癒しとか、和みとか、
そんなん現地の現場の人は見たり聴いたりする余裕なんてないんちゃうん?って。
(だから意味が無いとは絶対思わないんだけど)
そういうのにうんざりしていた、天の邪鬼のわたくしです。
でも、川上さんのエッセイは、何度読み返しても泣けてくる~。
機会があればぜひ読んでみて下さい。
「なぁ~んや、大した事無いなぁ。」と思われたらすみません。
実際、ウチのおとさんに読ませたら「ふぅ~ん。」でした。
でも、私は読んでとても良かったと思うの。
ホンマはあかんと思うけど、最後の一文だけ紹介させてね。
映画の撮影で訪れた南三陸町の思い出を書かれたエッセイなんだけど…
ここから引用です。
「町の記憶は匂いや光や言葉とともに、
あの筆舌に尽くし難い圧倒的な生命力と分かちがたく私の中にある。
津波にも地震にも奪いきれないものが、わたしたちの中にはある。」
特に、読書が好きなお友達にはぜひ全文を読んでいただきたいわ~。
あ、そうそう、近年の芥川賞作家の中では、
この川上さんと絲山秋子さんの作品が好きですね。