台風の中(笑) 国立新美術館開館10周年記念 建築ツアー2017 歩く・見る・知る美術館 に行って来ました!

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本日はお足元の悪い中(笑)
国立新美術館開館10周年記念 建築ツアー2017 歩く・見る・知る美術館  スタンダードコース」に行って来ました。

この企画は1月に一度ありまして、この10月は二度目です。
5日間で10コース。
申し込みが始まってすぐに満席になってしまったので、参加することができて幸運でした。

娘と一緒だったので、小学校高学年から参加できるスタンダートコースにしましたが、
本当は株式会社 日本設計の社員の方による解説を聞きながら、館内を巡るマスターコースに参加したかったのよねぇ…。

とはいえ、60分満喫しました!

まず、研修室でこの美術館についてのレクチャーを受けてから実際に館内を案内していただきました。
国立新美術館は、2007年1月21日開館。
日本で5番目の国立美術館です。

美術館と言っても、美術品の収集保存はしていません。
企画展と、年間69の団体の公募展が開催されるところです。
英語名も「THE NATIONAL ART CENTER TOKYO」で、MUSEUMじゃないもんね。

設計は黒川紀章、日本設計共同体
延べ床面積は約48,000㎡。

1階~3階、2000㎡の企画展示室が2室、1000㎡の一般展示室が10室可動パネルを使用することに寄って、最大壁長が370mにもなります。

展示室のほか行動や研修室、アートライブラリー、そしてレストラン・カフェ・ショップがあります。


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建物の特徴として、パブリックスペースとなるアトリウム部分は、フラクタル曲線(有機的なウェーブ)で構成されたガラスの壁が印象的で、吹き抜けで開放感があるエリア。
それに対して、展示室はまさに、四角の組み合わせ。徹底的に合理的な構成です。



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この外壁は、幅150m、高さ22m。
マリオンという110本の柱とルーバーと呼ばれるガラス板3753枚(二枚合わせなので合計7506枚)がついています。
ルーバーは人が拭いて掃除します。ルーバーについている水玉模様は室内への日光の量と熱を少なくしています。

上下は通称「スパイダー」と呼ばれる機械が担当します。





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アトリウムのこの大きなコンクリートの三角錐は、アイスクリームのコーンみたいなので、「コーン」と言われているそうです。

黒川氏がレストランは最上階にしたい。だけど展示室の最上階にレストランのスペースはもったいない。
ということで、広いアトリウムの最上階に見晴らしの良いレストランを作りました。
そして1階の床まで届くものであったら、景観が悪くなると考えて、
床に向かって細くなるデザインになったそう。
レストランはポールボギューズミュゼ。
このコンクリートのコーンの中に、キッチンがあり、リフトでお料理が運ばれるそうです。

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1階は「カフェ・コキーユ」

ちなみに写真は撮りませんでしたが、もう一つのコーンの上、二階にあるのが「サロンドテロンド」。
あの映画、「君の名は。」に出てきました。
映画と同じテーブルをリクエストされるお客さんもいるそうです。

展示室も少し見せていただきました。

天井は正方形で仕切られていて、レールがあり、
展示内容によって、自由に壁を組み合わせることができるそうです。

人が多すぎてあきらめたミュシャ展の「スラブ叙事詩」も大きな作品でしたが、
この美術館の特性が有効に活用されていたように思います。

そして、電気系統の配線は床下や壁にすべて埋め込んであるそうです。
エアコンの吹き出し口も床下からでしたよ!



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3階には竹林もあります。

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講堂からも窓の外の緑が見えます。

青山墓地が近くにありますし、美術館の周りにたくさんの樹木が植栽されています。
「森の中の美術館」のイメージで設計されたそうです。

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地下は休憩スペースだそうです。
ここには、デンマークの有名なデザイナー、アルネ・ヤコブセンの名作「エッグチェア」「スワンチェア」などが置かれていて、好きに座ることができるんよー。
この日も丁度、ゆっくり休んでいる方が…。

良い椅子あるねーと言って、娘と座ってみたら、
夫が「会社にあるから、わしは(座ってみなくて)いい。」とか言ってたわ。

この後が、メインイベント!
バックヤードツアーです。

ドキドキ!

いたるところに大きな油絵の作品が、専用の台車に載せて置いてあるんです。

シャッターを開けますと、そこはプラットフォームになっていて、地面からプラットフォームへのリフトもあります。
トラックを横付け(後ろ付け?)して、作品を搬入します。

そのまま、審査室に行って、審査されて、展示OKとなった作品だけ、
専用エレベーターで展示室に運ばれるのです。

エレベーターの近くには梱包作業場もありました。

エレベーターはFUJITEC製で全く揺れません。
5000kgも載せられるエレベーターですよ。

そして審査室には2段の観覧席のような(10~12人位乗れそうな)大きなベンチがありました。
これは、下に車がついていて、審査員がここに乗ったまま、多くの作品を審査するそうです。
うまく説明できないんだけど~~~。
とにかく、審査員は動かなくてよくて、座っている台か、作品が動くようになっているってことなんです。

この日も、たーーーーっくさんの作品がありましたのに、
このバックヤードまできて、展示されずに戻っていく作品がたくさんあるのかと思うと、
お気の毒としか言いようがありませんーーー。

それでも、公募展を常に大々的に展示できるスペースがあるってすばらしいよね。
だって、ずっとずっと描いて描いている人達の作品が、多くの人の目に触れる機会があるっていい事だと思うのです。


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今回のツアー参加者には、
モレスキンの特製ノートが記念品としていただけました。
これがまた素敵だったので、後程リポートしたいです。

このツアーは10周年の今年だけの企画だったのかしら…。

マスターツアーの方もぜひ参加したいんだけどなぁ…。
今度は、息子じゃんぼ君の方を連れてー。

by jumbo0317 | 2017-10-23 00:51 | 旅行・お出かけ | Comments(0)

じゃんぼなおかんです。食い意地こそが私の原動力。食べ物のお話、旅のお話、日々のあれこれを綴ります。御連絡はこちらにお願いいたします。   jumbo0317@yahoo.co.jp


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